通学路にはどんな危険がある?安全に登校させるにはどうしたらいい?
4月に入学を迎えた新1年生のお子さんを持つ親の心配は、学校生活はもちろんのことですが、まずは学校までの登下校が安全にきちんとできるかということではないでしょうか。
集団登校での行きはまだいいのですが、帰りは学年の班で下校をしても途中で1人で帰るということがあり不安に思うことがあります。
歩きだけの登下校をするお子さんだけではなく、なかにはバスや電車での通学をするというお子さんもいたりなど、入学してからしばらくは親も子も心配や不安だらけです。
子どもが事故や犯罪に巻き込まれないようにするために、親がしてあげられる安全対策をとっておきましょう。
親子で通学路のチェックをする
入学前にまずは親子で一緒に通学路に交通事故や犯罪にあいやすい危険な場所がないかをチェックをしておきましょう。
通学路は近所の方に聞いたり、学校の入学説明会のときに確認しておいて、実際の登下校の通学時間に合わせてシュミレーションをすることで、その時間の交通量や周辺の様子などを確認して、気をつけるべきポイントを把握することができます。
交通事故や犯罪が起きやすいところ
- マンションの駐車場
- 高い塀が続いている場所
- 歩道がない道路
- 信号がない交差点
- 路上駐車が多いところ
- トンネル など
特に下校時や放課後に起こる交通事故では、「道路の横断中の事故」や「飛び出しによる事故」が多く、見通しが悪い場所、歩道がない道路での車と子どもの接触事故、横断歩道での巻き込み事故など、交通事故に巻き込まれないように横断中も左右をきちんと見て、危険だと思ったときには無理に渡らないで待つということを教えておきましょう。
また、人通りがないトンネル、路上駐車が多い場所では不審者が紛れ込んでいる可能性があり危険です。
お子さんが交通事故や犯罪に巻き込まれないようにするために、危険へのリスクを低くするためのシュミレーションをしておくといいのではないでしょうか。
交通量が多かったり、不審者が隠れていそうな死角がある場所などがある場合には、集団下校など以外では通学路を変更したり、何かが起こってしまったときには近くの住民の方、コンビニ、交番などに逃げ込むなど、「もしも」のときにどのように行動したらいいのかを子どもにきちんと伝えておきましょう。
知らない人に声をかけられたときの対処法を伝えておく
不審者かどうかの区別は子どもにはなかなか分からないため、道を聞かれたときの一番いい対処法は「わからないから、他の大人の人に聞いてください」と言うことです。
最近は、声をかける前に事前に調査してから近づいてきたり、見た目をきちんとさせることで安心させて近づいてくることがあるため、できるだけ1人にならないようにすることが大切です。
不審者の子どもを誘う4つのパターン
- 助けを求めるパターン
「○○はどこか知ってるかな?車で一緒に行って案内してくれない?」
「スマホを落としてしまったから、一緒に探してくれないかな?」 - 関心のあるもので興味を引くパターン
「新しいゲームをあげるから一緒に行こう」
「アンケートに答えれば500円もらえるよ」 - 緊急事態をよそおうパターン
「君のお母さんが事故にあって病院にいるから、車で連れていってあげる!」
「お父さんから○○ちゃんを連れてきてって頼まれたから、すぐに車に乗って!」 - 芸能界などの世界に誘惑するパターン
「すぐそこでドラマの撮影をしているんだけど、ちょっと出てみない?」
「君、かわいいからモデルをやってみない?写真を撮らせてくれる?」
誘拐を目的にして近づいてくる不審者から子どもを守るためには、「知らない人の誘いはきっぱり断る」、「怖いと思ったときには防犯ブザーを鳴らしたり、近くの住民やコンビニ、交番などに逃げる」、「不審者に近づかない」ということを、「こんなときはどうする?」など、子どもが自分の頭で考えて記憶できるようにクイズにして練習しておきましょう。
安全のため子どもに防犯ブザーを持たせる
日本は外国に比べて比較的治安がいいとはいうものの子どもを狙った犯罪は毎年のように起きており、交通事故や犯罪に巻き込まれてしまう可能性は0とはいいきれないため、なにかあったときのために防犯ブザーを持たせておくことが大切です。
防犯ブザーは犯罪に巻き込まれてしまったときだけではなく、地震が起きてしまったときに建物の下敷きになってしまったり、声がうまく出ないときには防犯ブザーを鳴らすことで助けを呼ぶことができます。
近年のランドセルは防犯ブザーが鳴らしやすい肩ベルトのところにフックがついているものが多いので、つける位置の確認と防犯ブザーの使い方を一緒に親子で練習して、こまめに電池が切れていないかの点検をしておきましょう。
防犯ブザーを鳴らすときは緊急時なので、ランドセルの中や側面につけていると背負ったままで手が届きにくく鳴らすことができないということがあるため、必ず手が届く場所につけることが重要です。
防犯ブザーを選ぶときのポイント
- 音が大きいもの
最低でも1メートル離れた場所で80db以上(ピアノ・電車の中)のものを選ぶ
- 操作がしやすい
子どもが使いやすいものを選ぶ
- 耐久性・生活防水のあるもの
ランドセルを置いたときにぶつけたり、雨に濡れてしまっても壊れないものがおすすめ
現在ある防犯ブザーには、暗いところで光る交通安全の役割もしてくれるものや、キャラクター、動物のぬいぐるみ、GPS機能がついているものなどさまざまな種類のものがあります。
防犯ブザーは持っていることを不審者に見せることで犯罪を抑止するという効果があるのですが、どのような防犯ブザーでも犯罪に巻き込まれてしまったときに、壊れていたり電池がなかったりなど、きちんと鳴らなければ意味がないので、実際に鳴らすことができるかを定期的に親子で必ずしましょう。